理想の空間
もともと学生時代には美術部の部室みたいな環境が好きだったこともあると思うのですが、ゲストが長期滞在したり、いろいろなゲストが出入りする場所って嫌いではないのですよね。ベルギーの BH 本館にも20年のうちに、数週間におよぶ長いものから、一晩だけの短いものもふくめて、何人ものゲストが滞在していきました。
オランダの大学のオフィスにも、いつも誰かがやってきて雑談したり研究の話をすることが多かったです。こちらから無理やりに来させていたわけではないので、来訪する人たちも何かの魅力や必要性を感じてやって来ていたのだと思います。
他愛のない四方山話から、いつのまにか研究の話になり、その会話のなかで素晴らしいひらめきがあったりしたことも、しばしばありました。僕の作品には、そういったものがキッカケだったものが幾つもあります。
まあ、大学などのオフィスの場合は別ですが、図書館の機能をもった仕事場と生活の場が連結されていて、ときどき訪問者がふらりとやってきて滞在していくって環境は、僕にとっては理想の空間なのかもしれないと思っています。
以下は、いろいろ興味深いことが出ている本屋と出版業界の話でした。