いんぴりよ
「いんぴりよ」とは、日本におけるキリシタンたちの用語で、中世ヨーロッパの神学の伝統では天国があるともされた最高天の「エンピレウム天」 empyreum に対応します。そんなことに想いを馳せているときに、ふとジャズ・ピアニストのハービー・ハンコックには『エンピリウム諸島』 Empyrean Isles (1964年)というアルバムがあることに気がつきました。
このアルバム自体はずいぶん以前から持っていたのですが、遅ればせながら今日になって「そういうことか!」と思いいたりました。「エンピリウム諸島」というもの自体は、どうも実際には存在しないのかも知れませんが、ハービーは知的だなと。
アルバムのジャケットに採用されている写真も、黒を背景に宇宙を思わせるコズミックな青を基調とした幻想的なもので、大海と天空の宇宙的なつながりを感じさせます。
「いんぴりよ」について、さらに詳しいことを知りたい人は、『知のミクロコスモス』に収録されている平岡君の論文「パライソの場所」をお読みください。
- アーティスト: Herbie Hancock
- 出版社/メーカー: Blue Note Records
- 発売日: 1999/03/17
- メディア: CD
- 購入: 3人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
知のミクロコスモス: 中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー
- 作者: ヒロ・ヒライ,小澤実
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2014/03/07
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (20件) を見る