Incomparable H

海外暮らし あしかけ25年

アートの時代

日本に帰ってきてからの三日間は、おもに大学時代と語学留学の前後(1994年に本格的に渡欧する以前の時期)のメモやら写真、ハガキ・手紙をスキャンしては、データを整理するという作業をつづけていました。つくづく感じるのは、パソコンとインターネット時代の前の人々は筆マメだったのだなあ、ということです。自分もふくめて皆さん、あきれるほど色々なことを書いています。恋愛や苦悩、パーティやケンカとテーマは多岐にわたります。受けとった手紙やハガキのなかには、これはもしかして隠れラヴレターあるいは告白だったのかなと思えるものまでイロイロです。絵は上手くないのに美術部員だったので、当然のことながらアートと映画、音楽、旅行に関係するのものが多いのですが、これらがつくる世界観がのちの時代の自分の作品につながるのだなと妙に納得しています。まあ、この背景の分析の部分は、インテレクチュアル・ヒストリー研究者の職業病ですね。