Incomparable H

海外暮らし あしかけ25年

ネットにおけるストリーミングや動画報道メディアの発展により、海外にいても日本のことがよく見えるようになってきました。これは去年の震災をきっかけに知ったことで個人的には大きな事件でした。それまでは自分から日本についての情報を集めようという気分さえもっていませんでした。ということで、いろいろ見ながらほぼ1年間がすぎ、以下のような結論に到着しました。

現在の日本の不幸なところは、多くの人が政権交代というものに希望をたくし、それが実現したのですが、ふたを開けたら新しい政権党は自民党とほとんど変わらない、いってみれば第2自民党(もっと質の悪い気もします)であったということだと思います。また、政治がダメでも官僚がしっかりしていれば国は大丈夫だという油断があったと思います。じつは官僚は国のことなどどうでも良く、自分たちの既得権益を守るためだけに動いているということが国民の目に明らかになりました。さらに悪いことに、ヴィジョンや力量をもった政治家が存在しない現状では、官僚制度そのものを変えることはできないということが分かってしまったのです。三権分立なのだから司法くらいは正常に機能しているのだろう安心していた人もいたかと思いますが、どうもそうではないようです。やはり、戦後60年のあいだ機能してきた現在のシステムは、残念ながら制度疲労をおこしているのです。

これからどうなるのか?未来はあるのか?敗戦などの外的な要因以外で内側から日本人が意識を変革させて、自ら大きな痛みをともなう変革を行うことができるのか?という点にすべてはかかっているような気もします。