Incomparable H

海外暮らし あしかけ25年

でも僕はシンプリキオスと

今日はバスだけではなく学校関係者のデモ行進があるようで、15時前にはにぎやかな様子が窓越しに聞こえてきました。でも僕はシンプリキオスと時を過ごしています。

3日間にわたるドイツ本社でのハード・スケジュールをこなして、夜遅くにクレアがナイメーヘンにかえって来たようです。僕のほうはもう少しリェージュにいなければなりません。


先日、クニ君と3月15日・16日の放射線のピークが異常に大きくなっているのは、どうしてだろうと話していたのですが、以下のヴィデオが答えを出してくれていると思います。第1号機のような水素爆発ではなく、圧力容器の外=使用済み核燃料棒の収容プールにおける核反応による爆発だと説明しています。

この爆発がどういうったものだったのかを知ることも重要ですが、もっと大事なことはヴィデオで見てわかるように、はやりウランだけではなくプルトニウムを多く含む燃料棒が粉々に粉砕され、一部は気化・エアロゾル化して大気中に飛び出したことです。水素爆発で建屋が吹き飛んだ(しかし燃料棒が粉塵となって吹き飛んだのではない)第1号機の状況とは全く次元のことなるものなのです。イラク戦争で米軍の使った劣化ウラン弾の影響というのは有名な話ですが、それよりも広範囲なインパクトのある状況が関東一円に起きたということなのです。これから5年、10年後にその影響は目に見えるかたちで出てくると僕には思えます。

このヴィデオが公開されたのは4月26日のようですが、1週間たった今でもメディアでまともなことは何も報道されない&政府の記者会見で質問が出ないのは、どう考えてもおかしいと思います。


このヴィデオの補足として小出裕章氏の説明も役に立ちます。しかしです。最悪のケースを熟知する原発反対派の中心的な専門家でさえ想定していなかった現象なのですから、政府関係者や御用学者といわれる相談役の面々も、意識を根本から徹底的に改めて欲しいと思います。まがりなりにも圧力容器が一命を保っていたとしても、その横にある使用済み燃料棒の収容プールが、パックリと口を外に開いた状態の「オープン・エア」的な一種の核反応炉となりえるということなのです。これは甚大な問題ですよ。